人口減少社会対策特別委員会

今日は終日にわたって特別委員会での議論を行いました。

午前中は創造行政研究所の研究員による当市の人口動態やいろいろな視点からの人口の動きを学びました。人口がどう動いているかは、見方によってかなり捉え方が異なります。また、地域や階層の視点で分析することによっても異なります。それらを的確に捉えて政策に活かすことが大事であるという姿勢で、今日は臨みました。研究員からの説明に、各委員から多彩な視点での質問も相次ぎ、単純なデータを受け止めるにとどまらない中身の濃い勉強会になりました。

午後からは、これまでの4次にわたる特別委員会が提示した提言が、行政でどのようにとらえ、どのように活かされてきたかの検証を行いました。

行政側が、各提言の項目ごとにまとめた現在の取組状況レポートを基に、各委員が質疑をするという形式で行われましたが、レポートが24ページにも上ることから、13時に始まり、17時近くまでの長丁場となりました。

冒頭、私は行政側に、「人口減少という現象の捉え方、向き合い方はどうなのか。このままでは2040年には15万人と予測されているが、それをやむを得ないものとして受動的にとらえているのではないか。逆に、各種の取組を展開して、数年後に底を打たせ、回復に転じさせるという積極的な姿勢が必要と思うがどうか」とただしました。

企画政策部長は、「我々は一定の目標を持ちつつも、無責任な数値は出せないということもあって出してはいない。しかし、当然ながら、現状で良しとは思っていないので、それを打開してくための何らかの手を打っていきたいという思いは、議員と同じだ。そういった観点から、委員会討議を含めて、議論を深め、貴重な提案をいただければありがたい」とのことです。

この観点で、力を合わせて人口増加を実現させていきたいと思います。

なお、議論の中で、「特定の分野に力を集中するも大事ではないか、『スローガン』を掲げるのも大切ではないか」という話をしましたが、M議員から、示唆に富んだ発言がありました。

それは、「このスローガンというのはどういう意味を持っているかというと、例えば、『子育てするなら上越市』というのは素晴らしいが、これを打ち出すと、市民の皆さんも、見える。そうなると、政策を作るときに、合意形成をしやすくなる。自分が子育てするなら上越市ということはどういうことか。そうなると、子どもも作りやすい環境になる。具体的に言うと、幼児教育とか、医療費とか、或いは保育料の減免とか、無償化とか、そういう風に繋がってくる。繋がっていって、そこに税金を使ってもいいという、合意形成が市民の中に生まれてくる。そこにその意味がある。気持ちが一つになる」というような発言です。

スローガンの持つ力を的確に捉えての説明だったと感じ、目が開かされた感じです。