議長の制止は

 9月議会2日目の総括質疑の最中です。ある議員の質疑の最中、発言通告にない質疑を行おうとし、それを議長が制止しました。

 ところが、その議員は素直には制止を受け止めず、「通告の内容につながる質疑である」と反論しました。そこで若干のやりとりになった末、議員の「どうしていけないのか」という問いかけに、「私は認めません」と答え、なぜか決着しました。

 もちろん、ルール違反の場合は、議長は毅然と対応し、ルールを守らせることが大切です。また、時間も限られている中、いろいろと言い張る議員に対しての対応は非常に難しい場面もあろうと思います。時には理屈ではなく、強い意志を示すことが必要な場合があるのかも知れません。その意味で、議長という仕事も楽ではないなと思うばかりです。

 ただ、今回のように議員から反論があった際には、「私は認めない」ではなく、「地方自治法や議会規則では、発言通告の範囲内で質疑ができることになっている。あなたの質問通告は~~~に関するものであるが、今ほどの発言は~~~に関する発言であり、~~~という理由で、通告の範囲とは認められない。よってその質疑は認めない」というように、相手を理論で説得することが必要ではないでしょうか。

 議長といえども、議員の総意で選ばれた存在であり、その選出の際には、ルールに基づいて議事運営の指揮を執るという議員全員からの負託があります。ぜひ、その負託に応え、自らの意思ではなく、ルールに基づいた議事運営であることがわかるようにしてほしいものです。